趣味のブログ 乗馬とかZentangleとか

主にZentangleの作品と乗馬レッスンのメモとかをアップします。

2023.12.23 乗馬34鞍目 Zクラブ2鞍目

昨日見つけてずっと見ている、ホースクリ二シャン宮田さんの動画を見て時間をつぶした。

この動画、6回シリーズなのだが、またとても勉強になる!
ハミが馬の口で10倍の強さに感じられること。ハミは2つの金具が連結した形状になっており、強く引くと連結部が上に持ち上がって馬の口の上部を圧迫する。馬はこれを嫌がって首を跳ね上げることになる。
そうか!あの仕草は、やっぱり嫌がってたんだ;;私は今までずっと手綱を強く引きすぎて、馬に苦痛を与えてしまってたのね;;
また、馬に手綱を引っ張られて前につんのめりそうになるが、顎を心持ち上に持ち上げておけば、腕を引っ張られるだけで済む。うつむいていると、上体全部持っていかれる。これも何度も経験してた。急に前に引っ張られて落ちそうになり、とても恐怖を感じるのだ。

軽速歩で手前を合わせる。馬は前肢で杖をつくようにして頭を支えて進んでいる。この杖を付いた瞬間にライダーもその肢に体重を乗せてあげる。そのタイミングこそが、軽速歩の立つ、座るのタイミングになる。
また進ませたい方向に杖をつかせるつもりで鐙を踏んでやると、方向を調節できる。ライダーが重心をかけると、当然馬はバランスを保とうとしてその重心の方向に杖をつくから、結果としてその方向に進むわけである。

駈歩はまず後ろ肢一本で力をためて、それ以外の3本の肢は宙に浮いた状態になる。弓を引いてるように。
その後ろ肢にライダーの脚を合わせる。引きすぎない。2センチぐらい後ろでよい。
一瞬止めて、エネルギーを貯めて、弓が解き放たれるように、そのエネルギーを前へ解き放つ。その「手前側」の前肢に脚を入れることで、「前進」の指示を出し、駈歩を出す。
なるほど、駈歩発進のときの脚の位置は、そういう意味があったのか。
悪い例として、外方脚を後ろに引きすぎて駈歩発進すると、ライダーが取り残されて鐙を失ってしまい、上体が前のめりになる。すると、馬は速歩の指示を受けたと思い、下方に落ちてしまう。
いろいろと目からウロコだなあ。

 

Zクラブ、2回目。

インストラクターはSさんという20,30代の女性。元気ではきはき。
私の希望、目標など話をよく聞いてくれた。
また女性なので、正反動で股が痛くなる悩みも話した。

馬に優しく乗れるようになりたい、と話した。
単に馬に言うことを聞かせる乗り方でなくて、馬が自分から動いてくれるような。
素晴らしいです、と。
そう言う考え方の方が絶対上達します。
そうでなければ、そもそもシミュレータ使おうって思いませんね(笑)と。
こうして話をすることで、頭が整理されてきたのだが、まず「外乗に行ければいい」という考えで今の乗馬クラブに入った。
外乗に行くだけなら、今の感じで十分なんだろう。

でも、3級ライセンスを実際に取るか取らないかは別として、方向性として馬を自由に操作できるようになりたい、となれば、これまでのようなレッスンでは駄目ということだ。

実馬とシミュレータとで課題を立てて、上手く行かなかったら何がダメだったのか、上手くいったら何がよかったのか、フィードバックをしながら練習する。
実場では、上手くいってもいかなくても、どうしてなのか理由が分からない。
例えばウィリアムだと、ライダーが下手でも駈歩してくれるから^^。
シミュレーターレッスンと並行すると、相乗効果で、上達速度が4倍くらい違います、とも。
誇張ではないと思った。
シミュレーターなら自分の課題がはっきり分かるし、修正してもらえて練習もできる。
それが40分間休みなく、マンツーマンだもん。

今日もシミュレータは、春風。内容としては、ほとんどずっと軽速歩だった。
画面には緑の草原、ところどころに木が生えている。
轍のついた砂利道もあった。
今日は手綱は取っていたものの、操作はしなかった。
そのまま何も操作しないでいると、時折木にぶつかりそうになるので、先生が馬の手綱を取って引っ張り、方向転換させていた。

画面の左上に、小さく上から見た図が表示されていた。
背中の上に赤く表示されている丸が、私の重心だろう。

今日のメインテーマはずばり騎座。
軽速歩での悩みとか、気をつけていることはありますか?と聞かれて、4,5個挙げたが、それは全部ひとつのことが原因です!と。
上体が前屈みになって縮こまっている。
すると前進気勢が削がれるのだ。そのため、隅角でスピードが落ちる。

正しくは、「立つ」は、腰から前に持っていくイメージ。
立つ、座るでなく、太ももの後ろと前の筋肉を使って股関節を開くように押し上げる。股関節をまっすぐ斜め上に伸ばす。同時に鳩尾も斜め上に。膝の屈伸ではない。
これにより、ふくらはぎが馬体に接して、騎座がぐんと安定する。
以前ビデオに撮ってもらったときのように、膝から下がバタバタしない。
すごい!

最後の方で、今度は正反動。
全然はね上げられたりしないけど。
正反動に切り替わった時、自然と腰が入り、胸を張った姿勢を取った。無意識に。
前に、とか、手綱短く、と言われずにその姿勢を取れたのが良いとのこと。
この姿勢を自分で作れたことが大事で、つまり再現性がある、ということだそうだ。
お尻が鞍にしっかり乗り、まったく跳ねない。
これまでなぜ跳ね上げられていたかと言えば、上体が固く縮こまっていたため。すると馬の動きと全然合わない。
それが、今の姿勢は馬の動きにぴったりと沿っていて、お尻が鞍から跳ね上げられてドンと落とされて、ということにならない。
これなら当然、股をぶつけて痛い思いをすることもない。馬も、固い物体が背中にドンドンと落とされて、痛かっただろうな。
こんなに違うんだー!

コーチの言葉は間違いではないけど、姿勢を正して欲しい、そのゴールを達成するために使う言葉使いで、コーチのイメージとライダーのイメージが異なってしまうと、うまくいかない。それが合う、合わないということなんだろうな。
だからコーチは同じ人に習うのが望ましい、と。
コーチによって言うことが違う、というのはこういうことだったのか。

シミュレータによって、正しい騎座を身体に覚え込ませることができるわけだ。
実馬では、ここまできめ細かく騎座を指導してもらうことは不可能だな。
自分であれこれ試行錯誤して身につけるしかないわけだ。

もう一点、手綱の持ち方について。
肘を後ろにすると、腹筋に力が入る。上体に入る力が変わってしまう。
拳は親指を上にすること。
寝かせてしまうと、重心が左右にバラける。
そして両手も間隔を広くすると、やはりバラバラする。
脇を締めれば、身体の芯が固まる感じになる。

わずかな違いなんだけど、大きな違いを生む。そして人体の構造からも理に適っている。
まさに繊細な芸術なんだなあ。

こうしたライダーの体の状態を、馬は敏感に察知するわけだ。
このわずかな動きで、はたから見たら分からないような扶助ができるんだろう。

今日も中身の濃いレッスンだった!
馬上体操はなかった。ホッとした。ギックリ腰になったらどうしようって思ってたから。